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今回は日本橋にある人気スポット「麒麟像」の情報をお届け! 日本橋の麒麟像といえば、このエリアのシンボル。さらに映画化された東野圭吾原作の人気ミステリー・加賀恭一郎シリーズ第9作目「麒麟の翼」でもこの像が重要な役割を担い、さらに注目を集めたのも記憶に新しいところです。
最近では、ロケ地巡りとして麒麟像前で記念撮影する人も多く、日本橋の魅力的な観光スポットとして定着してきました。
今回は、そんな麒麟像の歴史や背景を紐解きながら、特徴やアクセスなどをまとめてみました! 併せてデート・ショッピング・観光でおすすめの周辺観光&グルメスポットも紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
この記事を読むとわかること
- 日本橋麒麟像の歴史
- 日本橋麒麟像の特徴
- 日本橋麒麟像へのアクセス
- 映画「麒麟の翼」と日本橋麒麟像の関係性
- 日本橋麒麟像周辺のおすすめ観光・グルメスポット
日本橋の歴史と麒麟像
まずは日本橋と麒麟像の歴史から紹介していきましょう!
日本橋が最初に架けられたのは慶長8年(1603年)のこと。この時はまだ麒麟像はありませんでした。それ以来19回の架け替えを経て、現在の日本橋は明治44年(1911年)に完成した20代目の橋です。平成11年(1999年)には国の重要文化財に指定されました。
明治5年(1872年)に架け替えられた19代目の日本橋は、木造であることや、大都市として発展した「東京の顔」としてそぐわないことから架け替えが検討され、耐久性のある石造りの橋として改築されることになります。
その際、西洋式なデザインを主体にしつつ、日本的なモチーフを取り入れた和洋折衷の様式をもったデザインでさまざまな装飾が施され、「麒麟像」もその一つとして置かれることになったのだとか。
伝説上の生きもの「麒麟」とは
そもそも「麒麟」ってどんな生き物か、ご存知ですか? 麒麟は中国の伝説上の霊獣であり、出現するとめでたいしるしの吉兆とされています。
その姿はカラダ全体が鹿のような姿をし、尾は牛のようで馬のような蹄、頭には角が生えてると言われていますが、像の製作当時は参考になる作品も少なかったため、日本橋の麒麟像は体のパーツごとに異なる作品を参考にして制作されたのだとか。確かに今でも麒麟のイメージって見かけるごとにバラバラだったりしますね笑。
また、従来の麒麟に羽はありませんが、日本橋の麒麟像には“羽のようなもの”があります。日本の道路の起点となる日本橋から飛び立つイメージで、これまでの麒麟にはなかった“羽のようなもの”をつけることになったそう。
実は翼ではない?麒麟の背中の秘密
ただ、実のところこれは翼ではないんです。
映画のタイトルでも「麒麟の翼」と表現されているので誤解されることも多いようですが、デザインを検討していく中で、翼と背びれを検討した結果、羽のように見える形の「背びれ」が採用されたのだとか。
つまり、日本橋の麒麟像の背中についているのは、「翼のようにみえる背びれ」というわけ。そのため先の項でも“羽のようなもの”というまどろっこしい表現をしていたのでした笑。
日本橋の欄干中央に立つ聖堂に鎮座する麒麟像は全部で4体。麒麟の表情は左右で異なり、一方が口を開き一方が閉じた阿吽の対になっており、狛犬をイメージさせます。
日本橋獅子像の意味
日本橋といえば、橋の中央の麒麟像の他に獅子像もありますよね。
橋の両端・左右に置かれた阿吽の獅子は、奈良県手向山八幡宮の狛犬などを参考にして製作されています。こちらも麒麟像と同じく、阿吽の対になっています。
阿吽には魔除の他にも「はじまりとおわり」という意味もあり、まさに日本の道の起点である日本橋にふさわしい姿といえるでしょう。
ヨーロッパの盾をもつライオン像の要素を取り入れることも検討されたようですが、最終的には盾の代わりに東京都の紋章をもち、東京を守っている姿がつくられました。
日本橋麒麟像の作者は彫刻家の渡辺長男さん
なお、日本橋麒麟像と獅子像の作者は、明治から昭和にかけて活躍した彫刻家・渡辺長男(おさお)さんです。
渡辺さんが像の原型製作を行い、鋳造は渡辺の義父である彫刻家でもある鋳造師の岡崎雪聲(せっせい)さんが担当しました。
岡崎さんの作品は、高村光曇が原型製作した上野・西郷隆盛像など日本橋以外でも数多く見ることができます。
麒麟像へのアクセス
日本橋の麒麟像があるのは、東京都中央区の日本橋(にほんばし)です。大阪にも同じ漢字の日本橋がありますが、こちらは「にっぽんばし」と読み方が異なります。
日本橋麒麟像へのアクセス方法は複数ありますが、東京メトロ半蔵門の「三越駅」のB6出口が最寄り。こちらから向かえば、目の前に日本橋が見えるので迷わず行けるでしょう(下の写真が実際の「三越駅」B6出口)。
また、八重洲・京橋・日本橋エリアの無料巡回バス「バスメトロリンク」を利用する方法もあります。誰でも無料で乗車でき、10:00〜20:00の間、約10分間隔で運行しているので、ショッピングなどでの利用にも便利。
日本橋麒麟像を見るには、「地下鉄三越前」のバス停で下車すると向かいやすいですよ!
メトロリンク日本橋:https://www.hinomaru-bus.co.jp/free-shuttle/nihonbashi/
麒麟像周辺のおすすめグルメスポット
日本橋麒麟像の周辺には魅力的なグルメスポットがたくさんあります。今回はその中でも一押しの3つのお店をご紹介!
女子ランチにもデートにも使える!「Bistoro yen」
『Bistoro yen』は、2022年12月にオープンした人気パティスリー大山恵介さんプロデュースの複合施設「BANKU」内にある大人の隠れ家のようなお洒落なビストロ。元銀行をリノベーションした建物は、むき出しのコンクリートやレンガの素材が温かみを感じる不思議な空間。
「パンを美味しく食べる」をテーマに、個性的な創作フレンチが楽しめます。ライブ感溢れるオープンキッチンで作られる料理は、どれも美しく思わずため息の漏れる美味しさ。
施設内には、30種類以上のパンを提供するベーカリーの「BANK」や、オリジナル家具や雑貨の並ぶカフェ「coin」、フラワーデザイナーの細川萌さんが手がけるフローラルデザインショップ「フラワーズ フェテ」などもあり、食事以外でも楽しめるスポットです。
定休日:火・水
席数:37席
個室:無し
予算:昼 2,000〜2,999円/夜8,000〜9,000円
電話番号:050-3595-0835
公式HP:https://www.ec-corp.jp/
住所:東京都中央区日本橋兜町6-7
アクセス:東京メトロ東西線・日比谷線「茅場町」駅より徒歩3分/東京メトロ銀座線「日本橋」駅より徒歩6分
トロを最初に握ったお店!「吉野鮨本店」
江戸時代には魚市場があったことから、日本橋は寿司屋誕生の地とも言われています。そんな歴史を感じながら食事をするなら、やはりお寿司は外せません。
創業140年の歴史を持つ『吉野鮨本店』は、日本橋で昔から愛され続ける老舗寿司店。魚河岸があった明治12年に屋台からスタートした同店は、トロを最初に握ったお店としても有名です。
毎朝河岸で仕入れた江戸前の魚、甘味を一切使わない粕酢(赤酢)と塩のみで作るシャリなど、吉野鮨本店ならではのこだわりが一貫一貫に詰まっています。
日本橋という立地ながら、敷居は低く気軽に楽しめるお店なので、ランチなどにもおすすめです。
定休日:日・祝日
席数:30席(カウンター12席)
予算:昼2,000〜2,999円/夜10,000〜14,999円
電話番号:03-3274-3001
公式HP:https://yoshinozushi.net/
住所:東京都中央区日本橋3-8-11 政吉ビル1F
アクセス:東京メトロ銀座線「日本橋」駅より徒歩2分
SNS映え間違いなし!「ISHIYA NIHONBASHI」
『ISHIYA NIHONBASHI』は、銘菓「白い恋人」でおなじみの老舗菓子メーカーのISHIYAによる北海道外初の直営カフェです。一番人気は抜群のビジュアル変化が美しい数量限定の「イシヤパンケーキ」。
パンケーキを包んだフィルムを剥がすとトロ〜リとクリームが流れ出て、まるで花が咲くように美しい模様を描き出します。練乳と甘酸っぱい木苺のソース、生クリームといちごのトッピングは軽やかで、生地はクリームチーズと生クリームをつかったふわふわ食感。これならいくらでも食べられそうですよね!
他にも「白い恋人ソフトクリーム」を使用した色鮮やかなオリジナルパフェも絶品。
コレド室町テラスの中にあり、大きなガラス窓から差し込む自然光が心地よく、雰囲気も最高です。日本橋散策の休憩に、ぜひ立ち寄りたいスポットでしょう。
定休日:コレド室町テラスに準ずる
席数:30席
個室:無
予算:昼1,000〜1,999円/夜1,000〜1,999円
電話番号:03-6265-1143
公式HP:https://www.ishiya.co.jp/shop/
住所:東京都中央区日本橋室町3-2-1 日本橋室町三井タワーCOREDO 室町テラス 1F
アクセス:東京メトロ半蔵門線・銀座線「三越前」駅直結
麒麟像周辺のおすすめ観光スポット
日本橋の麒麟像の周辺には、観光スポットも目白押し。国の重要文化財にも指定されている日本橋三越や日本銀行などのノスタルジックな建造物を眺めたり、コレド日本橋をはじめとした近代的な複合商業施設でショッピングを楽しんだり。
麒麟像を堪能したあとは、日本橋をゆっくりと散策してみましょう!
ご利益がすごいと噂の「小綱神社」でまゆ玉みくじを引こう
日本橋といえば七福神巡りが有名ですが、7つすべてを巡るには時間が足りないという場合もありますよね。そんな時におすすめなのが、七福神のなかの紅一点・弁財天を祀る小綱神社です。
ビルの隙間にある小さな境内ですが、関東大震災や第二次大戦の空襲でも残った歴史があり、パワースポットとして多くの人が訪れています。
小綱神社のお守りは「ご利益がすごい!」と有名です。中でもぜひ体験してほしいのが、本物のまゆ玉の中におみくじが奉入されたコロンとしたかわいい「まゆ玉みくじ」。
まゆは1本の糸で紡がれているため「神様との御縁が一本の糸のように細く長く結ばれますように」との願いが込められています。
閉門時間:なし(24時間参拝可能)、ただし御守や授与品等の頒布は9:00~17:00
定休日:火・水
電話番号:03-3668-1080
公式HP:https://www.koamijinja.or.jp/
住所:東京都中央区日本橋小網町16−23
アクセス:東京メトロ日比谷線「人形町」駅A2出口より徒歩5分/東京メトロ東京メトロ半蔵門線「水天宮前」駅8出口より徒歩10分
東京の街並みを川上から楽しむ「日本橋クルーズ」
日本橋のたもとにある日本橋船着場からクルーズ船で、川上から東京の街並みを楽しんでみてはいかがでしょうか。川から見上げる風景は、地上を散歩する時とはまた違った風情ある景色を味わえます。
船旅のはじまりは、見上げるようにして川上から臨む麒麟像から。日本橋の歴史と絶景をめぐるコースは複数あり、春にはさくらを船上から楽しむコースも用意されています。
席に空きがあれば当日でも乗船できますが、確実に乗りたい場合は事前予約がおすすめです。
営業時間:10:00~17:00
定休日:水曜日
電話番号:03-5679-7311
公式HP:https://nihonbashi-cruise.jp/
住所:東京都中央区日本橋1丁目9番地先(日本橋川)
アクセス:東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前駅」B6出口より徒歩3分/東京メトロ東西線・銀座線・都営地下鉄浅草線「日本橋駅」B12出口より徒歩5分
江戸時代から続くエリアで食べ歩きを「甘酒横丁」
人形町駅から明治座まで続く約400mほどの散歩道・甘酒横丁。昔ながらの老舗の名店が続く人気のスポットです。
明治の頃、入口すぐの小路に甘酒屋があったのが名前の由来なのだとか。甘酒屋のあった場所には、現在は1576年創業の老舗和菓子店「玉英堂 彦九郎」があります。
虎生地の虎柄が美しいどら焼き「虎家喜」は、一枚ずつ手焼きで焼いた皮に、誕生した80年前と同じ製法でつくられたふっくらと柔らかな餡がたっぷり。
もうひとつ甘酒横丁で食べ歩きをするなら外せないのが、創業100年の「柳屋」のたいやきです。麻布十番の「浪花家総本店」四ツ谷の「わかば」と並び「東京三大たい焼き」と呼ばれています。
かなりの人気なので、時間帯によっては行列ができていることも。それでもそんな行列に並んでも食べたい一品でしょう!
「せっかく甘酒横丁に来たら甘酒が飲みたい」という方は、明治40年創業の老舗「豆腐料理 双葉 人形町」へどうぞ。1階売店で甘酒を販売しています。
公式HP:http://amazakeyokocho.jp/
アクセス:東京メトロ日比谷線「人形町駅」A1出口すぐ/都営浅草線「人形町駅」A3出口より徒歩2分/東京メトロ半蔵門線「水天宮前駅」7番出口より徒歩2分
まとめ:麒麟像から日本橋巡りをしてみよう
今回は日本橋にある麒麟像と、その周辺のおすすめ観光・グルメスポットをご紹介しました。
映画「麒麟の翼」のロケ地巡り、日本橋の歴史を感じる場所の散策、お洒落なスポット巡りなど、魅力が満載の日本橋。麒麟像を見たあとに、伝統と新しい景色の混ざる街へ足を運んでみてはいかがでしょう。
友人と訪れる際の待ち合わせ場所としても、もちろん麒麟像はおすすめです。わかりやすいですからね笑。